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【高橋洋一 日本の解き方】北朝鮮の対米戦略を読み解く 「代理人」韓国や国連を利用し、中露巻き込んで長期戦の構え (1/2ページ)

 北朝鮮は「自力更生」によって経済建設に取り組むと打ち出している。今後、どのような戦略を取ってくると考えられるだろうか。

 朝鮮中央通信によると、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は10日の党中央委員会総会で、「自力更生」で経済建設に取り組み、国際社会による制裁に対抗する方針を表明した。

 11日の最高人民会議で米国に対する言及があったとは報じられていない。米国との対決を打ち出すようになったら、米朝関係は2017年末のような一触即発の状態に戻りかねなかったが、そうした最悪な事態が回避されているのは幸いだ。米国も、北朝鮮に性急な行動を慎むように諭していたので、米朝関係はとりあえず小休止状態になっている。

 もっとも、この先、米朝がどのようになるのかは不透明だ。米国の戦略は単純であり、北朝鮮が非核化で折れるまで経済制裁を継続し、必要に応じて強化するというものだ。

 一方、北朝鮮側も基本的には持久戦である。「自力更生」は、国際社会からの経済制裁を長期間甘受し、それに耐えろと国民を鼓舞するものだ。第2次大戦中の日本の「欲しがりません、勝つまでは」を彷彿させる。

 はたして、北朝鮮がどこまで経済制裁を我慢できるか。金正恩氏にとって、一方的な我慢は米国への屈服を意味するので、無理だ。そこで、国内の不満のはけ口として適度な「ガス抜き」が必要となるだろう。

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