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【高橋洋一 日本の解き方】WTO、日本が韓国に敗訴した真相…「厄介な案件」への意思表示か 残る23カ国の制限撤廃進めよ (1/2ページ)

 韓国が福島など8県産の水産物の輸入を禁止している問題について、世界貿易機関(WTO)の上級委員会が、紛争処理小委員会(パネル)の判断を一部破棄した。なぜ日本は敗訴したのか、今後はどのような対応が必要なのか。

 日本政府の立場は、すでに輸入規制を実施した54の国のうち31の国で輸入規制は撤廃されており、日本産食品は科学的に安全で、韓国の安全基準をクリアしているとしたWTOパネルの事実認定については、上級委員会でも維持された-というものだ。

 しかし、韓国が是正措置を取らなければ日本が対抗措置をとれるとした判断は取り消された。

 政府の説明によれば、常識的には韓国の安全基準に照らすと輸入制限は不当である。しかし、不当なものに対して対抗措置をとるのはけしからんという判断なので分かりにくい。

 WTOのパネルと上級委員会は、裁判所でいえば、パネルが一審、上級委員会が二審という二審制となっている。上級委員会の判断が最終的な判断となる。

 一審を覆した韓国側のロジックを見ておこう。韓国は「日本はサンプル検査の実測値だけで安全性を主張している」とし、原発事故の処理が完全に終了していないので、国民の安全を理由とした韓国の輸入制限は不当な貿易制限ではないと主張した。

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