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【緊迫する世界】アメリカが中東から撤退…ロシアが“牛耳る”構図 プーチン大統領は「中東の盟主」を狙う? (1/2ページ)

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 ドナルド・トランプ米大統領は昨年12月、シリアに派遣している2000人の米兵の完全撤退を突然発表した。過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討に成功したとの理由からだ。あとには米軍約200人の小規模な治安維持部隊を残留させる方針だという。

 これで、中東における勢力図が大きく変わる。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は総選挙前の4日、モスクワに飛び、ウラジーミル・プーチン大統領と会談した。イスラエルはこれまで、シリアへの空爆を行っていたが、昨年9月のロシア戦闘機の撃墜で緊張が高まっていたのだ。

 ネタニヤフ氏は関係修復と、シリア攻撃への理解を求め、プーチン氏から「ロシアはイスラエルのシリアでの軍事行動を制限しない」との言質を得た。この成功で、選挙戦を有利に進めた。

 イスラエルの真の攻撃目標は、レバノン南部に拠点を置くシーア派過激派組織「ヒズボラ」である。シリアは、ヒズボラに後方補給拠点や訓練施設などを提供し、イランから空輸される物資や人員はダマスカス(シリア)から陸路でベイルート(レバノン)のヒズボラに供給されていた。

 イスラエルは、このルートや武器供給を絶つべく空爆していた。イランでのシリアの影響力が拡大するにつれ、イランの無人機施設や革命防衛隊も攻撃するようになっていた。

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