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【高橋洋一 日本の解き方】自民・萩生田氏「観測気球」の読み方 6~8月まで衆参ダブル選は可能 (1/2ページ)

 自民党の萩生田光一幹事長代行が、「6月の日銀短観で示す景況感次第で、消費増税の延期もありうる」と発言した。増税が先送りされた場合、「国民に信を問うことになる」と述べた一方、衆参ダブル選挙については「日程的に難しい」とした。

 これは、典型的な「観測気球」である。政治的な問題に対して、世論がどうなっているのかを探るために、政治家がぶち上げるものだ。並の政治家ではニュース価値がないが、安倍晋三首相の側近とされている萩生田氏が言ったので、各メディアに取り上げられた。

 萩生田発言は、18日のインターネット番組「真相深入り!虎ノ門ニュース」で出た。番組名を出しているのは、主要朝刊紙では産経だけである。ソースをきちんと書けないメディアは情けない。

 番組では、萩生田氏がジャーナリストの有本香氏の質問に応じているが、くだけた感じで萩生田氏は対応し、しゃべってしまったように見える。番組の最後に、有本氏が「萩生田さんはお立場があるので何も言えていませんが」とコメントしていたのが印象的だ。

 筆者は、ゴールデンウイークの10連休の間は政治空白なので、誰かが消費増税延期の観測気球をぶち上げると思っていた。10連休で紙面に載る記事が少なくなるので、上げた気球を観測するには最高だ。ちょっと早かったが、萩生田氏が実行したのだろう。

 当然、財務省も誰かが観測気球を上げるという見通しを持っていたはずだ。17日、財政制度等審議会の分科会を開催して、本コラムでも紹介したIMF財政モニター(2018年10月公表)やMMT(現代貨幣理論)を批判し、消費増税を予定通り行う決意を強調した。そういう情報戦の中で、萩生田発言はドンピシャリのいいタイミングになった。

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