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【富坂聰 真・人民日報】米欧の利益相反を拡大する5G問題 コスト面で利用価値見出す中欧 (1/2ページ)

 習近平国家主席に続いて李克強首相までヨーロッパを訪れた。

 李首相が出発する直前にブリーフィングした外交部の王超副部長が、「今年最初の外国訪問が習近平主席も李克強首相もヨーロッパだ」と説明したことは先週も触れたとおりだ。

 同じ会見の場で王副部長が、訪欧の目的として、「EUとの間で5G分野での協力を加速してゆく。応用の開発についての協力も拡大してゆき、法律の枠組みでも設定したい」と語っている点は意味深い。

 要するに、ファーウェイ包囲網がヨーロッパから崩れつつあることを見越して、一気にくさびを打ち込む狙いがあったということだ。

 先週、EUにさまざまな亀裂が入っていることを紹介したが、ファーウェイ問題は、従来から問題となってきたドイツ、フランスとアメリカとの間の、安全保障をめぐる利益相反を拡大してしまう作用があったと考えられるのだ。

 ロシアをめぐり米欧の対立を加速した天然ガスパイプライン計画「ノルドストリーム2」のように、ファーウェイ排除の是非を問うたアメリカの行為が、それを鮮明にしてしまったのである。

 EUは結局、ファーウェイへの対応を各国の判断に委ねるとし、ドイツやフランスは、国として排除の方向は示していない。

 ファーウェイ排除が簡単にはできないことは、コストの問題が一番だとされる。

 ハンガリーなど「一帯一路」構想の通過点にある国々は、そもそも中国からの投資や、中国が力を入れる貨物列車網の拡大によるメリットに大きな期待を抱いている。

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