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【有本香の以毒制毒】朝日新聞のサンゴ記事捏造は「悪質な反日フェイクニュース」だった メディアも激変した平成 (1/3ページ)

 本コラムも「平成最後」の回ということで、30年を振り返り、最も「毒」が回ったものは何だったかと考えてみた。

 平成元(1989)年は波乱の年だった。幕開けのときの首相は竹下登氏。この内閣で史上初の消費税が導入された。この新税への不評と、リクルート事件での閣僚2人の辞任によって、竹下氏は早々に退陣に追い込まれる。

 後継の宇野宗佑氏はさらに短命だった。就任直後。週刊誌で女性スキャンダルが報じられ、テレビのワイドショーが連日これを取り上げたため、なんと69日で首相は辞任したのだ。この一連の流れは、日本国民の政治不信と無関心を一気に加速させたといえよう。

 そんな政界の大スキャンダルとともに、深く印象に残っているこの年の事件といえば、「朝日新聞珊瑚記事捏造(ねつぞう)事件」である。「KY事件」とも呼ばれるこの事件は、30年前のちょうど今ごろ起きた。

 沖縄県西表島で、朝日新聞社のカメラマンが、貴重なアザミサンゴに傷をつけて落書きし、その写真をもとに新聞記事(元年4月20日夕刊)を捏造した事件である。歴史に残る虚報・捏造事件といわれているが、これが単なるスクープ合戦の結果と見るのは正しくないだろう。

 あえて、いま流にいうと、器物破損もいとわず、記事に《精神の貧しさの、すさんだ心の…》と他人事のように記し、日本人の精神性を貶めようとした、「極めて悪質な反日フェイクニュース事件」であった。

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