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【富坂聰 真・人民日報】習近平氏の「重慶視察」から見える“ポスト習” 現時点で陳敏爾氏にアドバンテージか (1/2ページ)

 習近平国家主席に続く李克強首相のヨーロッパ訪問が、中国の強い外交メッセージであったということを先週まで書いてきたが、中国のトップの言動が、そのまま政治的なメッセージであることは、どの場面にも共通して言えることだ。

 今年4月中旬、習近平が重慶を訪れたのも、やはり同じことだ。

 ざわついたのは政治の風向きにとりわけ敏感な北京である。なかでもインテリ層の間では、「習主席がいよいよ本格的に後継者を育てるプロセスに入った」と話題になったという。

 北京のメディア関係者が語る。

 「習主席がたとえもう一期、国家主席をやることになったとしても、その後に続く人材も育てずに何かが起きれば、中国は混乱します。そうなれば過去の実績など関係なく『歴史の罪人』のレッテルが貼られる。政治家として、そんなことは絶対に避けたいはずです。そう考えたとき、今回の重慶視察の意味は、とにかく深い」

 問題の視察とは4月15日から17日にかけて行われた重慶視察だ。

 その様子を伝えた『人民日報』(4月16日付)の記事のタイトルは、〈習近平は飛行機に乗り、列車に乗り、そして自動車に乗り、この村を訪れるためだけにわざわざやって来た〉だった。

 記事では、貧困地区の人々と触れ合う主席の姿を写した画像が、これでもかと掲載されていた。

 ここから伝わるのは、党中央が「脱貧困」をとりわけ重視しているという第一の視点だ。

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