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【高橋洋一 日本の解き方】憲法改正論議は前進するか… 慎重な公明と積極的な維新、「とにかく反対」の左派野党 (1/2ページ)

 5月3日は憲法記念日だった。1947年に日本国憲法が施行されてから70年以上が経過したが、この夏の参院選で憲法改正は争点になるだろうか。

 今の国会勢力を振り返っておこう。衆議院465議席のうち「改憲勢力」といわれているのは自民党が283、公明党が29、日本維新の会が12、希望の党が2の計326議席だ。これは衆院全議席の3分の2にあたる310を超えている。

 参議院242議席のうち、改憲勢力といわれるのは自民124、公明25、維新15の計164議席。これも3分の2にあたる162を超えている。

 国会勢力だけでいえば、憲法改正の国民投票の前段階である国会の発議の要件はクリアしており、改憲論議が前進していてもおかしくない。

 ところが、実態は全く進んでいない。憲法改正などについて話し合う国会の憲法審査会はこれまでほとんど議論が行われず、4月25日に、衆院憲法審査会が今国会で初めて開催されたくらいだ。

 公明党は「改憲」ではなく「加憲」という形で議論を進めるという立場だ。そこには、憲法9条には触れずに、他のところで基本的な権利などを「加える」改正にしたいという本音がうかがえる。

 こうした事情があったため、9条について安倍晋三首相は、現行の1項と2項には手をつけずに、3項を「加える」と公明党に配慮した案を出している。

 これは、安倍首相の本来の考えとはかけ離れたものといえ、保守系からも不十分と批判されている。しかも、かつて立憲民主党の枝野幸男代表が唱えたものとも類似しており、かなりの妥協だといえる。

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