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【高橋洋一 日本の解き方】「緩和20年春まで継続」の日銀、インフレ目標やる気あるのか 金融政策の座標軸を見失い迷走 (1/2ページ)

 日銀は、4月25日の金融政策決定会合において、「少なくとも2020年春頃まで」現在の超低金利政策を続けると決めた。これにどのような狙いや意味があるのだろうか。

 日銀は現在、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」(イールドカーブ・コントロール=YCC)を行っている。これは16年9月に導入されたものだが、その当時の発表文をみると、「金融緩和強化のための新しい枠組み」とされている。

 本コラムの読者であれば、これは金融緩和強化ではなく、事実上の引き締めであったことをご存じだろう。10年金利でみると、マイナス0・2%程度だったのが0%程度へと約0・2ポイントの引き上げになっているからだ。

 日銀の国債買い入れ額でみても、YCC以前には年額80兆円ペースだったが、YCC以後は20兆~30兆円ペースに減額されている。金融緩和ではあるが、強化どころか弱化であった。例えると、時速80キロから30キロにスピードを落としたわけだ。

 その理由が、インフレ目標を超えそうなくらいに強いインフレ懸念があるというのならいいが、ハッキリ言えば、導入理由がわからない。「インフレ目標2%を早期に達成するため」といいながら、真逆なことをやったといわざるを得ない。

 実際、景気は今に至るまで下降しているが、内閣府は変動を認めていない。

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