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【追想 堺屋太一】「その時歴史が動いた」2ケタのゲスト出演した堺屋太一さん 収録後の夕食歓談で伺った“超一級の話” (1/2ページ)

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 「月日が経(た)つのは早いなあ」と、最近しみじみ思う。特に古希(70歳)を越してから、その速度は加速したように思える。

 かつて、私はNHKで「その時歴史が動いた」という情報番組を担当していた。職員としての最晩年に丸9年(2000~09年)、司会やナレーションを務めた。

 NHKでは、1人のキャスターに同じ番組を長期間担当させるよりも、3年程度の周期で、多くの人間に経験を積ませることが暗黙の了解だった。

 それまで、この種の番組の連続放送記録は、先輩の鈴木健二アナウンサーの「歴史への招待」の6年(1978~84年)が最長だった。1人のキャスターで9年間連続という数字は、当の本人がびっくりするほど異例なことで、今でも最長記録を保持している。

 私にとって忘れられないこの番組に「2ケタ」回、ゲストとして出演してもらった1人が、作家の堺屋太一さんだ。堺屋さんは、忠臣蔵を題材として大河ドラマの原作となった『峠の群像』や『秀吉』『豊臣秀長』(いずれも文藝春秋)など、数多くの歴史小説を執筆していた。その該博な知識と鋭い歴史観には、いつも驚いたものである。

 9年も続いた番組なので、複数回登場したゲストは何人もいるが、さすがに「2ケタ」となると、歴史学者の小和田哲男さんと、昭和史・幕末史に精通する作家の半藤一利さん、堺屋さんの3人しかいない。

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