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空自「F35A」墜落から1カ月… 深海捜索船「ファン・ゴッホ」活動終了

 航空自衛隊三沢基地(青森県)の最新鋭ステルス戦闘機「F35A」が青森沖で墜落して、9日で1カ月が過ぎた。これまで、米軍がチャーターした民間の深海捜索船「ファン・ゴッホ」などが、フライトレコーダー(飛行記録装置)の一部を引き揚げたが、パイロットや機体本体はまだ見つかっていない。

 現場は、三沢基地の東135~150キロ。まず、文科省所管の国立研究開発法人「海洋研究開発機構」の海底広域研究船「かいめい」のソナーが、水深約1500メートルの海底で周りとは違う反応を確認した。

 そこに、ファン・ゴッホが到着した。

 同船は、海底油田のプラットホームを建造する際、海底作業を支援する。全長約110メートル。船名は後期印象派の画家、フィンセント・ファン・ゴッホに由来する。船体は赤く、前方にヘリポートがある特殊な形状だ。搭載する大型クレーンは水深3000メートルから150トンの物体を引き揚げる能力を持つ。これを駆使して周りと違う海底の土砂を引き揚げ、墜落機の一部を発見した。

 ファン・ゴッホとかいめいは9日までに活動を終え、民間船に捜索・回収活動を引き継いだ。

 評論家で軍事ジャーナリストの潮匡人氏は「機体はより深い海底に散乱している可能性がありそうだ。F35Aは軍事機密の塊であり、中国などが現場に近付かないとは限らない。墜落から1カ月、F35Aの飛行訓練再開も含め、政府は近日中にも決断を迫られるだろう」と語った。