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国際社会の制裁に脅かされる北朝鮮の「運び屋」の暮らし (1/2ページ)

 1980年代まで韓国の駅頭や市場には、数多くの「チゲクン」と呼ばれる人々がいた。「チゲ」(背負子)を背負って荷物を運び、対価を受け取る人々のことだ。

 韓国の日刊紙「アジア・トゥディ」は2008年、もはや残り少なくなったチゲクンの一人で当時67歳だったパク・ノチャンさんのインタビュー記事を掲載している。当時、ソウルの南大門市場に残ったチゲクンは4~50人しかおらず、歳をとってやめていく人が多いとパクさんは語っている。

 韓国では消えつつあるチゲクンだが、北朝鮮では現役だ。

 両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、中国国境に面した両江道の恵山(ヘサン)は合法、非合法の貿易で成り立ってきた町で、商売でやり取りされる荷物の量が非常に多いことで知られる。

 「クルマ」と呼ばれるリアカーや背負子で荷物を運ぶ「チムクン」と呼ばれる人々が、市場、駅、バスターミナル、トラック駐車場周辺には大勢いる。料金の相場は、荷物1個を1キロの距離を運ぶのに3000北朝鮮ウォン(約39円)。

 彼らの1日の収入は、1万5000北朝鮮ウォン(約195円)ほどになる。必要な道具が背負子だけならば、初期費用もほとんどかからない上に、荷物を運ぶだけにとどまらず、仕入れる品を探している商人を別の商人に紹介して手間賃を稼ぐ。コメ1キロが5000北朝鮮ウォン(約65円)で売られていることを考えると、決して悪くない商売だ。貧しい人が手っ取り早く稼げる仕事となっていた。

デイリーNKジャパン

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