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【長谷川幸洋「ニュースの核心」】日本で勃発していた!蔡政権VS中国、場外乱闘戦 東アジアの命運を左右する台湾総統選 (1/2ページ)

 来年1月の台湾総統選をめぐって、米国と中国のつばぜり合いが激しくなっている。日本も無関係ではない。台湾が中国の影響下に置かれれば、中国で「次は日本だ」という声も高まるだろう。警戒心を高めるべきだ。

 台湾の総統選では、政権与党の民進党から蔡英文総統が2月、再選を目指して正式に出馬する意向を表明した。蔡氏は昨年11月の統一地方選で民進党が惨敗した責任をとって党主席を辞任したが、「総統選は別」という判断だ。

 一方、野党の国民党からは鴻海精密工業の郭台銘会長が出馬の意向を表明した。蔡氏と一騎打ちになる公算が大きい。

 鴻海精密工業といえば、シャープを買収した企業として日本でも知られている。トップの郭氏は一代で同社を世界最大の電子機器受託製造サービス(EMS)企業に育て上げた。台湾随一のカリスマ経営者である。

 問題は中国との関係だ。

 本人は生まれも育ちも台湾だが、両親は中国本土から台湾に来た。本人も「ルーツは中国」と認めている。

 鴻海精密工業が成長を遂げたのは、巨大なアップル向けの部品工場を中国に作ったことが大きい。習近平国家主席をはじめ、中国共産党の要人とは当然、親しい関係を築いている。逆に言えば、巨額投資している郭氏は中国に弱みを握られているも同然だ。

 総統選をにらんだ米中の前哨戦はすでに始まっている。

 米国は台湾に対して、F16戦闘機のパイロット訓練プログラムなど約5億ドル(約550億円)相当の軍事支援を決めた。蔡氏も米国の新しい戦闘機F16Vを購入する方針を表明した。

 一方、中国は台湾海峡の上空に爆撃機を飛ばし、台湾の戦闘機がスクランブル発進する事態が起きている。

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