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【高橋洋一 日本の解き方】「ポスト安倍」優位に立つ菅官房長官 財務省との距離感にも注目! (1/2ページ)

 菅義偉官房長官の訪米が「ポスト安倍」への布石ではないかと注目されている。安倍晋三首相の自民党総裁4選の可能性を含め、現状を分析してみたい。

 菅氏は9日から12日までの日程でワシントンとニューヨークを訪れ、ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、シャナハン国防長官代行と会談した。国連本部での拉致問題をテーマにした講演や、大手金融機関やヘッジファンドの経済界首脳らとの会合など盛りだくさんだった。

 出張同行メンバーも外務省総出だった。この日程で、会談相手にトランプ大統領が加われば、まさに首相並みといえる。

 官房長官は内閣の要であり、海外出張することはほとんどない。平成の時代では菅氏のほか、福田康夫、野坂浩賢、五十嵐広三の3氏だけだ。野坂、五十嵐両氏は社会党の村山富市内閣での官房長官だったが、福田氏はのちに首相になった。

 こうなると、菅氏がいくら否定しても、「ポスト安倍」という外野からの声が出てくる。4月1日に、菅氏は新元号「令和」を発表して「令和おじさん」と呼ばれ、人気はうなぎのぼりだ。「平成」を発表し、のちに首相になった小渕恵三氏とダブることも、「ポスト安倍」との見方を後押ししている。

 「ポスト安倍」では、前回総裁選に出た石破茂氏、禅譲期待とされる岸田文雄氏らの名前が出ていたが、ここにきて、二階俊博幹事長も菅氏の名前を口にするなど急浮上である。

 菅氏自身は、素朴かつ実直で、権力欲には無縁のような印象だ。いわゆる政治家タイプではない。毎日行う記者会見でも、ソツがない実務対応は官僚の間でも安心感があると評価されているが、時折見せる愛嬌のある笑いも持ち味だ。

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