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【高橋洋一 日本の解き方】「引きこもり問題」への政策対応 相談件数拡大に財政支出が必要! 雇用など社会とのつながりを (2/2ページ)

 また、「評価・支援に関するガイドライン」も既にできており、それに沿って、引きこもり対策が行われている。

 16年までの地域支援センターでの延べ相談件数は9万件程度である。専門機関での支援が決定した件数は8000件弱であり、広義の引きこもり者数110万人程度に対して1%未満の対応で、十分な成果とはいえない。

 最近の殺人事件を、引きこもり問題と直接に関係付けるのは慎重になるべきだが、それは別としても、引きこもりが社会問題であるのは事実である。

 相談件数1件あたりのコストは3000円程度とされ、せめて、相談件数を1割程度まで高めるには、30億円程度の財政支出が必要だが、この程度はやってみる価値があるろう。

 と同時に、社会とのつながりを生むものとして大きいのが雇用なので、アベノミクスの最大の成果である雇用の改善の成果として、就職氷河時代の無職者に雇用を提供するのも有効な対策になりうる。

 引きこもり問題は、さまざまな個別事情が絡むので、簡単な解決策は難しいが、政府としては基本的に雇用問題として考え、最終的には社会とのつながりをいかに保つかという観点からの政策が求められる。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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