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【吉田茂という反省】憲法9条にみる…吉田茂が「憲法に犯した過誤」 (1/2ページ)

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 令和となって、上皇ご夫妻となられた平成時代の天皇、皇后両陛下は、象徴天皇として務めを果たすとして、全国民から慕われる天皇、皇后両陛下になられた。まさに国民統合の象徴として、大徳を築かれた。

 ただ、「象徴天皇」ということを話されるとき、「だから国の元首ではない」というように聞こえるときがあった。憲法学からすれば、象徴であるゆえに元首であらせられていたのだ。にもかかわらず、政府は現在、天皇陛下が元首であるということをはっきりとは言わない。これも、吉田茂首相の下で、内閣法制局がしっかりしなかったからだ。

 現行憲法を占領軍の押し付け憲法だというが、その大本になった連合国軍総司令部(GHQ)最高司令官、ダグラス・マッカーサーの3原則では、筆頭に「天皇は国の元首の地位にある」とあった。そうしてGHQ内でできた、いわゆる憲法改正のマッカーサー草案をマッカーサーに提出する際に添付された作成報告書にも、天皇は儀礼的としながらも元首であるとはっきり記してあった。

 つまり、押し付け憲法としては「天皇は元首であった」のであり、ヨーロッパの例を踏まえても、「象徴であるということは元首である」ということなのだ。

 にもかかわらず、日本の内閣法制局がそう明確に言わないのは、吉田の作り上げた内閣法制局が、敗戦利得者の詰めた役所になっていたからだと確信している。

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