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【高橋洋一 日本の解き方】世にも奇妙な「老後2000万円」報告書… 金融庁の「不都合な事実」とは (1/2ページ)

 「老後資金として2000万円が必要」とした金融庁金融審議会の報告書について、麻生太郎金融担当相は受け取らないと述べた。この報告書について公表されている資料を調べたところ、ちょっと驚いた。

 問題となったのは、金融審議会「市場ワーキング・グループ(WG)」の報告書である。金融審議会は、金融庁設置法第6条に基づいて設置されたものだ。同法第7条に基づき、内閣総理大臣、長官又は財務大臣の諮問に応じて国内金融に関する制度等の改善に関する事項その他の国内金融等に関する重要事項を調査審議し、内閣総理大臣、長官又は財務大臣に意見を述べる-とされている。

 市場WGについて、(財務大臣ではなく)金融担当大臣である麻生氏から金融審議会への諮問があったのは、2016年4月19日で、その内容は「市場・取引所を巡る諸問題に関する検討」だった。諮問から半年後の12月には報告書が出ているが、中身はまさに市場・取引所問題の検討であり、問題となった今年6月の報告書にあるような年金や高齢者、長期投資の話はほとんど出てこない。

 ところが、約1年半後の18年9月21日になって市場WGが再開されている。再スタートであるのは、その日、遠藤俊英長官の挨拶でもわかる。通常、この種のWGでは、金融庁長官が出席することはないが、別の課題での議論なので長官が挨拶したと思われる。

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