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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】「香港デモ」日本はもっと報道すべきだ! 「東洋の真珠」を情報統制された監視社会にしてもいいのか (1/2ページ)

 「東洋の真珠」と呼ばれる香港には、これまで数回訪れたが、古き良き中国の雰囲気を残しつつ、モダンで活力ある街だという印象がある。インフラも充実してるため、米国や日本と同じく不自由を感じたことはない。その香港は1997年に英国から中華人民共和国(PRC)に返還される際、50年間は「自由」「民主」「法の支配」などが維持される「一国二制度」が約束されたが、共産党独裁の習近平政権によって、それが危機にさらされている。

 中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求める学生らによる大規模デモは、9日には103万人(主催者発表)だったが、16日には過去最大の「200万人近く」(同)まで膨れあがった。これは香港市民の4人に1人の計算だ。デモの映像を見たが、想像を絶する人々の波が道路を埋め尽くしていた。

 1週間で規模が倍増したのは、警官隊が12日、学生らに催涙弾やゴム弾を撃ち込み、80人前後が負傷・流血する強権制圧に出たことが大きい。現地では「警官隊の中に、中国人民解放軍が紛れ込んでいる」という情報も流れた。200万人デモから、「自由」や「法の支配」を熱望する人々の「怒り」が伝わってきた。

 香港政府の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は「(改正案の)審議を無期限延期する」と述べたが、もはや香港市民が納得するはずもない。学生らは現在、改正案撤回と、ラム長官の辞任を求めている。

 米国メディアは連日、香港のデモを大きな扱いで報じている。自由主義国として当然のことだ。ところが、日本では香港報道が少ない気がする。アジアを代表する自由主義国として、香港を情報統制された監視社会にしてもいいのか。

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