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【高橋洋一 日本の解き方】「W選」遠のき野党共闘に勢い 増税に年金報告書で追い打ち…「事実」言わない麻生氏に違和感 (1/2ページ)

 参院選の野党共闘はどこまで進むのか。政権批判の受け皿になることはできるのか。

 東北地方を地盤にする河北新報社が、参院選東北6選挙区(改選数各1)の得票数について、2017年の衆院選の結果をもとに試算したところ、青森を除く5選挙区で「野党優勢」となったと報じた。

 野党が一本化すると、かなり健闘するというのは、全国的にも当てはまる傾向だ。

 16年7月の参院選比例代表での得票率は、自民党が35・91%、公明党が13・52%の計49・43%だった。17年10月衆院選比例代表での得票率も、自民党が33・28%、公明党が12・51%の計45・79%と、いずれも過半数に達していない。野党がうまく候補者を一本化できれば与党にかなり対抗できる。

 少し前までは、野党は衆参ダブル選を恐れていた。ダブル選になると、参院では候補者の一本化など野党共闘ができても、衆院ではやりにくいので、結果として参院の共闘も実効性が弱くなるといわれている。現時点ではダブル選の公算はあまり大きくないことが、野党を勢いづかせることになる。

 さらにここにきて、金融庁の「老後2000万円報告書」が問題化している。野党は「消えた年金」問題で第1次安倍晋三政権を退陣に追い込んだ時のように、麻生太郎金融担当相が報告書を受け取らなかったことについて「消えた報告書」として12年前の再現をしたいようだ。

 安倍政権の対応はちぐはぐだ。令和時代を祝賀ムードで最高のスタートを切り、トランプ米大統領の訪日で支持率は上がった。そこで、消費増税をぶっ飛ばし、20カ国・地域(G20)首脳会合をうまく演出し、そのままダブル選というのが政治の手筋だ。それなのに、消費増税方針を変えず、イラン外交でも上乗せ得点できなかった。さらに金融庁報告書の追い打ちだ。

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