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【高橋洋一 日本の解き方】タンカー攻撃はイランと米国の「警告」だったのか トランプ氏「安保破棄」発言から浮かぶ真相 (1/2ページ)

 トランプ米大統領が私的な会話の中で、日米安全保障条約の破棄に言及したと報じられた。

 結論からいえば、この話は大統領選中のことであり、現時点で米国政府としても安保条約破棄などはありえないことは、報道直後の菅義偉官房長官の話でも確認できる。

 もっとも、トランプ氏が安保条約を不平等だと考えているのは、別のテレビインタビューでも明らかだ。これまで実質的な進展がなかった日米貿易交渉を米国有利に進めたいという思惑もあるのだろう。

 トランプ氏の今の考え方について、ツイッターを見るとさらに重要なことが分かる。

 6月24日に「ホルムズ海峡の船舶は自国で守れ、アメリカに負担なしでやらせるな」「アメリカはエネルギー生産国だから、そんなところに行く必要はない」とつぶやいたのだ。

 2015年5月、平和安全法制案が安倍晋三政権で閣議決定され、国会で議論された。政府は、集団的自衛権行使の例として、ホルムズ海峡における機雷掃海を挙げた。

 これに対し、「ホルムズ海峡のような遠方まで自衛隊を行かせるのは認められない」という野党もあった。そのときの議論の前提は、米国がホルムズ海峡の安全確保にあたり、日本がその支援のために機雷掃海を行うというものだ。

 ところが、トランプ氏のツイートは、そもそも米国は中東から手を引くかもしれないので、自国で守ってくれというものだ。4年前の平和安全法制の国会議論の時と、まったくといっていいほど事態が急変しているのだ。

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