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かんぽ生命、一時的に無保険4万7000件 満額手当狙いか

 かんぽ生命保険は10日、顧客が旧契約を解約してから新契約を結ぶまでの間、一時的に無保険になったケースが約4万7000件あったことを明らかにした。無保険にならないようにすべきだったが、旧契約の解約後3カ月以内に新契約を結ぶと「乗り換え」とみなされ、販売した郵便局員に支払われる営業手当は新規契約の半分になる。このため、満額の手当をもらおうと意図的に解約後4カ月以上たってから新契約を結んだ可能性が高い。

 一時的に無保険になったケースがあったのは2016年4月~18年12月の契約で、無保険の期間は4~6カ月だった。顧客の利益を軽視した不適切な販売が次々と明らかになり、信頼回復は容易ではない。

 かんぽ生命の不適切販売を巡っては、顧客に対し新旧契約の保険料を故意に6カ月以上二重払いさせていたケースが16年4月~18年12月の契約で約2万2000件あったことなどが分かっている。

 かんぽ生命はこれまで、顧客が同意しているとの理由で「不適切販売ではない」と主張していた。こうした姿勢に全国の郵便局には顧客からの苦情が相次いでいる。金融庁は事態を重くみて、業務改善命令などの処分の検討に入っている。

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 10日の東京株式市場で、かんぽ生命保険株に売り注文が膨らみ、前日終値に比べ一時3%を超えて値を下げた。顧客への不適切販売で保険料の二重払いや無保険となったケースが大量にあったことが分かっており、業績への影響が懸念されている。