記事詳細

【日本の選択】「ハンセン病訴訟 控訴へ」朝日新聞の大誤報の背後に偏見はなかったか 安倍政権憎しなら報道機関として失格 (1/2ページ)

★(4)

 高校時代のころの話だから、20年ほど前の話である。英語の授業で「donkey(ドンキー)」という単語が出た。話の文脈はまるで覚えていないのだが、この「ドンキー」とはどのような動物なのかを教師が私の友人に質問した。友人は「ええと、ゴリラの一種で…」と回答し、教室が爆笑の渦に包まれた。辞書を引けばロバであることは確実なのだが、この友人は辞書を確認しないで、ゴリラの一種と答えた。

 なぜ、この友人がゴリラの一種と答えたのか、教室にいたほとんどの生徒が分かっていた。「ドンキー・コング」というテレビ・ゲームがあり、そのゲームの中ではドンキー・コングとは、まさにゴリラの一種なのである。

 急に20年ほど前の話を思い出したのは、「偏見や思い込みが人間に与える影響の大きさ」を実感していたからだった。

 朝日新聞は9日、1面トップで「ハンセン病家族訴訟 控訴へ」との記事を掲載した。記事では「元ハンセン病患者の家族への賠償を国に命じた熊本地裁判決について、政府は控訴して高裁で争う方針を固めた」と書かれていた。

 しかし、安倍晋三首相自身が同日午前、「判決内容については一部には受け入れがたい点があることも事実」としながらも、「筆舌に尽くしがたい経験をされたご家族のご苦労をこれ以上、長引かせるわけにはいかない。異例のことだが、控訴をしない」と明言した。

 要するに、朝日新聞は1面で事実誤認に基づく報道をしていたということになってしまったのだ。

関連ニュース