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ハンセン病訴訟、安倍首相が控訴断念で談話と政府声明発表へ

 政府は12日、ハンセン病元患者の家族への差別被害を認め、国に損害賠償を命じた熊本地裁判決の控訴断念に関し、安倍晋三首相の談話と政府声明を発表する方針を固めた。持ち回り閣議で決定後、菅義偉官房長官が記者会見で公表する。

 首相談話では、家族への「おわび」の意思を明記する方向だ。安倍首相自身が、原告と面会する方針も盛り込むという。

 政府声明では、控訴の見送りが他の国家賠償訴訟に影響することがないよう、国の責任の範囲などをめぐり、熊本地裁判決の法律上の問題点を明らかにするとみられる。

 6月28日の熊本地裁判決では、国の患者隔離政策で家族が差別被害に遭い、国は偏見や差別をなくそうとしなかったと認定した。原告561人のうち541人に対し、計約3億7600万円を支払うよう命じた。12日が控訴期限だった。

 安倍首相は9日、「筆舌に尽くしがたい経験をされたご家族の苦労をこれ以上、長引かせるわけにはいかない」として、控訴しない意向を表明した。