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【ここがヘンだよ!日本】日本国民の選ぶ道は… 消費税増税と「現代貨幣理論」の“甘い誘惑” (1/2ページ)

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 参院選(21日投開票)の争点として「消費税増税の是非」がある。

 発端となったのは、元IMF(国際通貨基金)のチーフエコノミスト、オリヴィエ・プランシャール氏が、日本の消費税および財政に関して、「当面は凍結して財政赤字を増やすべき」と提言したことだった。

 折からの「自国通貨を発行できる国は、いくら財政赤字を出しても財政破綻しない」というMMT(現代貨幣理論)の流行もあり、これを受けて、一部野党が消費税増税凍結を主張するようになった。つまり、消費増税凍結派に待望の理論的支柱が生まれ、これに皆飛びついたわけだ。

 消費税というのは物価を強制的に引き上げる政策であるから、当然望ましくない。他の税と違って強い実感、いわゆる「痛税感」があるため、政治的にも人気がない。

 それにも関わらず、消費税増税が導入されるのは、その財源調達力に加えて、「税収が景気に左右されず安定している(安定性)」「働く世代に限らず全世代から均等に税を徴収できる(均等性)」という、2つの特徴があるからだ。

 超高齢化社会を迎える日本は、これから高齢者の年金・介護・医療を支えるために、どんどん財政需要が膨らんでいく。近年のペースでは、年間5000億円規模で増え続けており、必然的に「この財源をどう捻出するか」ということを考えなければならない。

 いくら財政拡大論者でも「すべて借金で」というわけにはいかないだろう。そんなことをしたら、10年後か20年後には、1%金利が上がったら数十兆円利払い費が増えるような、とんでもない金利リスクを負うことになる。

 確かに、金利0%ならいくらでも財政赤字は続けられるが、未来永劫(えいごう)、0%金利というわけにはいかないだろう。そんな状況が続いたら、日本の銀行は全部潰れてしまい金融危機が起きてしまう。

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