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【富坂聰 真・人民日報】香港デモ、中国共産党“静観”のウラ 新たな地方トラブルの発展警戒か (1/2ページ)

 香港のデモが激化し、日本の報道は下火になったが、その本質のところで根深い問題を抱えている反中国の動きは、当面収まる気配はない。

 日々強まる“中国化”への反発という視点なら報道はあふれている。だからここでは少し変わった視点からこの問題にアプローチしてみたい。

 まず中国共産党が意外に静かなことだ。

 若者が中心となり香港政府の進める「逃亡犯条例」改正案の撤回を求める動きが明らかになった直後の6月14日付の共産党機関紙、『人民日報(海外版)』が、このデモ参加者を「香港の前途を破壊する暴徒」と非難して以降、おおむね静かだ。

 理由はいくつか考えられる。

 まず中国にとって、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする条例改正など、それほど必要ではない点だ。そんな条例がなくとも、連れてゆきたい人間は連れてゆくことは、前例が示している通りだ。

 次に、この問題はすでに「香港の民主」という枠を超えた国際的な駆け引きの材料となったという点だ。

 中国外務省の耿爽副報道局長の指摘する、「香港内政への干渉を試みる黒幕」の動きが、その一端である。

 前回の「雨傘革命」が少なからず台湾の活動家の影響--台湾の「ひまわり学運」の活動家が香港に入り学生たちと接触していたことはメディアでも報じられている--を受けていて、その後ろにアメリカがいることを前提とした発言だ。

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