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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】生物や地震は「月の引力」で左右されている!? (1/2ページ)

 東京の6月下旬から7月は雲に覆われて異例の日々だった。日照時間は東京で例年の14%にすぎなかった。

 だが、この間に月は満月を迎え、太陽と地球と月がこの順に一直線にならぶ月食も、南西諸島や九州、世界でもベルリン、ベネチア、ブラジリアなどで見られた。

 月は多くの生物のリズムを決めている。牡蠣(カキ)は、月のリズムに合わせて殻を開けて捕食したり産卵したりすることが最近の研究で分かった。

 カキの殻の開き具合は、新月には明らかに大きく、満月には小さくなる。しかも、上弦の月と下弦の月で異なり、後者の方が20%も大きく殻を開けていた。

 つまり、カキは単に明るさではなく、月の満ち欠けの周期に合わせて行動していることが分かった。

 カキが月の満ち欠けに合わせる理由は不明だ。だが、月齢は、潮の満ち引きや潮流に直接の影響がある。これが食物の入手のしやすさに影響を及ぼすのではないかと考えられる。月が欠けていくときや新月の方が、植物プランクトンなどの食物が増えるのではないかと考えられている。

 カキだけではない。イソメの仲間である「太平洋パロロ」は、海底やサンゴの中に1年中住んでいて有機物を食べている。パロロは南太平洋ではバナナの葉に巻いて焼いて食べるが、日本では釣り餌として利用されている。

 ところが10月の満月の2日間に、パロロは体の一部を切り離して、月光がさす海面に向かって泳ぎだす。そして一斉に繁殖するのだ。さらにちょうど1カ月後、11月の下弦の月の前後にも、無数のパロロがこの繁殖行動を繰り返す。日本のイソメも秋の新月と満月の数日後に生殖群泳を行っているのが知られている。明らかに月のリズムで行動を起こしているのである。

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