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遠い地域が揺れる深発地震「異常震域」の恐さ… 南海トラフ地震「刺激する可能性ある」 

 地震列島の脅威を見せつけた。28日未明に発生したマグニチュード(M)6・5の地震は、三重県南東沖が震源地だったが、最大震度が観測されたのは約600キロ離れた宮城県だった。震源が深い深発地震により、遠い地域が揺れる現象「異常震域」が起きたとみられるが、専門家は東日本や西日本で引き続き警戒が必要だと指摘する。

 地震は28日午前3時31分ごろに起き、宮城県南部で震度4、東京23区や宮城県、福島県、茨城県などで震度3だった。震源地は三重県南東沖で、震源の深さは420キロと、沈み込む太平洋プレート内部の非常に深い場所で発生した。

 夕刊フジで「警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識」(毎週木曜)を連載する武蔵野学院大学特任教授の島村英紀氏は「震源が深いと、震源と陸地との間に波を伝えにくい層『上部マントル』があり、真上には波が伝わりにくい。一方で、プレートは波を伝えやすく、地表に近い部分(異常震域)で揺れが大きくなる」と説明する。

 「もし震源が浅ければ、大きな被害になるところだった」とみるのは立命館大学環太平洋文明研究センター教授の高橋学氏。「同じ震源で約5~30倍のM7~8クラスの本震が来る可能性もあり、1週間程度は警戒した方がいい」と述べた。

 最大M9級になる恐れもある南海トラフ地震への影響について、高橋氏は「先月から紀伊水道、和歌山県南部、三重県南部、徳島県南部、高知県南部など『南海地震』につながるとみられる地震が減っている。ひずみがたまっているとみられ、今回の地震がこれらの地域を刺激する可能性もある」との見解を示した。

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