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中国が握りたい「海底ケーブル」覇権 “ファーウェイ撤退”の本当の狙い (1/4ページ)

 最近、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)がまたニュースになっている。

 米ワシントン・ポスト紙は7月22日、「ドナルド・トランプ大統領の対中貿易戦争で反目し、安全保障の脅威であるとブラックリストに入れられた大手のファーウェイが、北朝鮮政府が国内の商用ワイヤレス網の構築・維持する手助けを秘密裏に行っていたことが、ワシントン・ポスト紙の入手した内部文書と、この契約に精通している人たちの証言で分かった」と報じている。

 ファーウェイはこの報道を明確に否定している。だが事実だとすれば、経済制裁の対象になっている北朝鮮を支援する動きであり、看過できないものだと米専門家らは述べている。

 ファーウェイは今、厳しい立場にある。米国を中心とする欧米諸国からは取引を禁じられ、または完全に警戒され、特に国外で売り上げは激減。米国内では数百人規模でリストラを計画していると報じられている。それでも踏ん張って強気な姿勢を続けているが、見通しは厳しいと言わざるを得ない。

 また米国で、イランへの制裁違反で起訴されている(罪状認否でも無罪を主張)。そんな中で、北朝鮮にからむ新たな疑惑が噴出したわけだが、同社にとってさらなる痛手であることは間違いない。

 そんなファーウェイをめぐって、最近、あまり大きくは報じられていない動きがひそかに注目されている。同社の海底ケーブルにからむビジネスについて、だ。そこで今回は、海底ケーブルのビジネスそのものについて探りつつ、ファーウェイの動きの意味合いを考察してみたい。

 ◆超重要インフラ、120万キロにわたる海底ケーブル

 そもそも、海底ケーブルといわれて、その重要性についてピンとくる人はそう多くないだろう。今、世界のインターネット網は、光ケーブルによってつながっている。これは陸上または大陸間(海中)のどちらについてもいえる。

 大陸間でデータが行き交う際には、ほとんどが衛星などではなく、海底に敷かれた海底ケーブルが使われる。日本が誇る海底ケーブルメーカー、NECの公式サイトによれば、「光海底ケーブル通信システムは、深海8000メートルの水圧に耐え、1万キロ以上の伝送が可能です。通信容量が非常に大きく、遅延も少ないため、現在では衛星通信に代わり国際通信の99%を光海底ケーブルが担っています。これら海底機器は、深海で25年もの長期間にわたり、正常に稼働し続けることが絶対条件となっています」という。

ITmedia ビジネスオンライン

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