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【高橋洋一 日本の解き方】トランプ大統領が中韓に圧力、WTOの優遇措置取りやめも 「途上国」定義を議論すべきだ (1/2ページ)

 トランプ米大統領が、中国や韓国、メキシコなどが世界貿易機関(WTO)で「途上国」として優遇措置を受けていることとに不満を漏らした。

 現状のWTO紛争解決制度は危機に瀕(ひん)している。加盟国の貿易紛争をWTOルールに解決するための準司法的制度で、パネル(小委員会)と上級委員会の二審制だが、米国は上級委員会の委員任命を拒否している。このため、審理に必要な定数を満たさず、上級委員会は今年いっぱいマヒ状態が続く可能性がある。

 WTOは多国間協定を結ぶのが本来の役割であるが、最近は、事実上困難になっている。加盟国の間で大きな隔たりが存在し、利害関係が一致しないからだ。「自由貿易が経済発展に貢献する」という経済学の歴史で真理とされていることに懐疑的な国も出てきている。実態としては、多国間協定ではなく、二国間協定が世界の主流になりつつある。

 こうした状況において、WTO改革が必要であるとのコンセンサスは、先般の大阪での20カ国・地域(G20)首脳会合でも確認されたが、肝心な改革の中身について、各国の主張はバラバラである。

 トランプ大統領がツイッターで「最も裕福な国が途上国だと主張し、ルールを逃れて優遇されている。そんなことは終わりだ!」と述べたように、米国は途上国に与えている優遇措置を見直すべきだとの主張だ。

 WTOの制度上、途上国は自己申告すれば、先進国から関税免除などの優遇を受けることができ、貿易自由化の義務も免除される。

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