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【高橋洋一 日本の解き方】利下げでも批判されるFRB、「口だけ」で許されている日銀… やる気のなさを市場はお見通し (1/2ページ)

 米連邦準備制度理事会(FRB)は日本時間1日未明に0・25%の利下げを公表した。日銀はすでに現状維持で決定会合を終えたが、市場や景気にどのような影響が出るのだろうか。

 中央銀行によるインフレ目標の成果をみるには、物価動向の把握が最も簡単だ。ここ10年間の日米のインフレ率(消費者物価指数=CPI=総合、対前年同月比)の実績の推移を見ると、日本は低位のままであるが、米国は2%前後だ。全期間のうち、インフレ率が1・5%から2・5%の期間の比率を見ると、日本は8%、米国は63%とその差は歴然だ。どちらがインフレ目標に忠実であるかといえば、断然米国である。

 将来の予想インフレ率についても、日米の差はある。現時点の予想インフレ率(ブレークイーブンインフレ率、10年)をみると、日本は0・2%程度、米国は1・8%程度だ。日本はこれまでデフレ脱却をまじめにやらなかったが、今後もやらないと市場から見透かされているのだ。

 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は7月30日、金融政策決定会合後の記者会見で「従来より金融緩和にかなり前向きになったとはいえる」と語った。だが、これも従来と同じ「口だけ」という印象だ。予想インフレ率については、2014年4月ごろに1・5%程度だったが、その後はほぼ一貫して低下してきている。この間、日銀は口では「金融緩和に熱心」と言ってきたが、結果は伴っていない。

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