記事詳細

【高橋洋一 日本の解き方】対中追加制裁とトランプ戦略…来年の再選にらんで“奥の手”も? 北朝鮮の非核化交渉も有利に運ぶ (2/2ページ)

 米国の中国からの輸入品価格は、最近になるほどマイナス幅が拡大している。こうした価格動向も把握した上で、中国からの輸入品に関して追加関税を課すのだろう。

 トランプ大統領の戦略は、来年11月の大統領選に向けて、いかに有利なポジションを取るかという観点から行われているようだ。中国への強硬姿勢は、議会では共和党も民主党も差がない。これは安全保障上の問題なので、中国の覇権は許さないという強硬姿勢を続けざるを得ないのだが、それを取り巻く経済環境はトランプ大統領に有利に働いている。

 さらに、中国を締め上げることが、対北朝鮮との交渉でも有利に作用している。中国が北朝鮮を支援する余裕を与えておらず、北朝鮮が米国とだけ交渉できるようにしている。

 中東情勢では、欧州諸国がいるので、米国はなかなか思い通りにはいかない。しかし、アジアでは、中国さえ抑え込めば、交渉を比較的有利に運ぶことができる。

 米大統領の任期4年のうち、前半2年は公約の実行、残り2年は新たな政策の布石といわれる。トランプ大統領はそれを愚直なまでにやってきている。

 北朝鮮の非核化が実現すれば、これは誰も成し遂げたことがない偉業であるので、トランプ大統領の再選で大きなポイントとなるだろう。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

関連ニュース