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異例の輸出許可公表 政府、正当性アピールし韓国牽制 (1/2ページ)

 韓国向けの輸出管理を厳格化した半導体材料3品目をめぐり、政府が8日、一部の輸出を許可したことを公表したのは、一連の対応に全く問題がないことを国際社会に示すためだ。北朝鮮がミサイルを相次ぎ発射していることを踏まえ、日韓の安全保障協力への飛び火を避ける狙いもある。通常は輸出許可を個別に公表しておらず、異例の対応といえる。

 7月4日以降、半導体材料3品目の対韓輸出は契約書ごとに厳正な審査を行う個別許可に切り替わった。

 審査は最大90日程度かかるとされるが、今回輸出が許可された「レジスト」は申請から1力月程度で許可を出した。「禁輸措置ではなく、正当な取引は恣意(しい)的な運用をせずに許可を出している」(菅義偉官房長官)という一貫した政府の説明に沿ったものだ。

 日本が輸出管理を厳格化して以降、韓国はいわゆる徴用工訴訟と絡めた「貿易報復」と反発している。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「加害者の日本が盗っ人たけだけしく大声をあげる」と非難した。

 8日には、韓国環境省がセメントの材料に使われる「石炭灰」を日本から輸入する際、放射性物質の検査を強化する方針を示した。

 しかし、韓国では軍事転用可能な戦略物資をめぐり不正な輸出が相次ぎ、この数年は増加傾向にあった。韓国は、世界貿易機関(WTO)への提訴に向けた準備も進めるが、安全保障上問題のない輸出を許可した今回のケースは、韓国側の主張に正当性がないことを裏付ける証拠となる。