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【大前研一 大前研一のニュース時評】中国政府、国防白書で「領土死守」宣言! 南シナ海攻防の行方は… (1/2ページ)

 中国政府は4年ぶりに発表した国防白書「新時代の中国国防」で、南シナ海の諸島や沖縄県尖閣諸島(中国名・釣魚島)は「中国固有の領土だ」と強調、領土・領海問題をめぐっては一切譲歩しない考えを示した。

 今回の国防白書は、「領土・領海」にからむ記述が多く、中国軍による南シナ海の岩礁を埋め立てた人工島建設も「法に基づく国家主権の行使だ」と明言している。

 中国にとって、南シナ海は豊富な漁場や石油、天然ガス資源に恵まれているうえ、中国が輸入する石油の8割が通る重要な航路帯で、最深部が約5000メートルと東シナ海より水深があるため、原子力潜水艦が探知されずに西太平洋に出ることができる要所。

 この中国の「南シナ海は中国固有の領土だ」との主張に対し、「いつからなのか」と問いたい。毛沢東主席の時代に海洋を支配したことはない。「秦の始皇帝」の時代までさかのぼっても、そんなふうに領海の主張をしたことはない。

 中国が「固有の領土」と主張するとき、よく根拠に使うのが「漁民がそこで漁をしていた」というものだ。これはベトナムだってフィリピンだって、やっていることだ。

 「だったら、話し合いましょう」と言っても、話し合いの席には着かない。漁民が漁をしていただけで固有の領土、というなら日本のイカ釣り船やマグロ船は世界中に出かけている。

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