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【政界マル秘紳士録】「大阪の顔」か国政進出か… 決断迫られる日本維新の会・松井一郎代表 (2/2ページ)

 維新は、自民党大阪府連から分かれた憲法改正を目指す勢力である。松井氏は、党の創設者である橋下徹元大阪市長とともに、年に1、2度、安倍晋三首相や菅義偉官房長官と会食している。松井、橋下両氏とも自民党批判はするが、公然と安倍首相批判はしない。

 安倍政権との間合いの取り方は、長期的視野に立つ「戦略的互恵関係」ではなく、現実的な対応である「戦術的互恵関係」といったところか。

 今後、国政政党としての存在感を示そうとすれば、松井氏の地方首長との「二足のわらじ」が支障となる可能性が高い。

 これまでは、「選挙は松井氏、国会活動は国会議員団」と役割分担してきたが、議席が増え、国会内における存在感が大きくなるにつれ、そうした体制では収まらなくなるのではないか。

 今回の参院選でも、松井氏は国会議員である各党党首と並んで党首討論会に出席した。そこで発言した内容は、大阪市長の範囲をはるかに超えている。

 その政治責任をまっとうするためには、松井氏自身が国会議員バッジを付けるしかない。

 その決断が迫られるのは、次の衆院選だろう。遅くとも2年以内には行われる。それまでに「悲願の大阪都構想」のめどがついているのかどうか。それとも、もう一度、大阪市長として国政政党・維新の会を指揮するのか。その場合、有権者が今回のように「二足のわらじ」を大目に見てくれるとはかぎらない。

 こうしたハードルを、松井氏がどう乗り越えるのか、興味深い。(政治評論家・伊藤達美)

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