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【富坂聰 真・人民日報】空港占拠、インフラ停止…香港デモはどこに向かっている? 「天安門」とは別の「見たくない結末」 (1/2ページ)

 香港のデモは、いったいどこに向かって行こうとしているのか--。

 当初は、香港から中国への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案に反対する人々の抗議活動だったはずだ。

 しかし最近では、デモ隊が電車の扉に座り込んで長時間にわたり運行を妨げたり、空港を占拠して発着便に大きな乱れを及ぼすなど、無秩序ぶりが目立ってきている。

 当初、若者を中心に「中国化」が進む香港の未来への不安だと、理解していた日本の読者の多くも何となく「?」となってしまったのではないだろうか。

 そもそも香港の問題は「民主」か「非民主」かといった単純な話ではない。現在の変化は、これまで単純化された図式のなかでコメントを求められてきた筆者の違和感と、読者の間の違和感がやっと埋まったというところだ。

 香港で起きる問題--別に香港に限った話ではなく、国際問題全般にいえることだが--は、知れば知るほどわけが分からなくなるというのが「あるある」なのだ。

 そして目下の筆者の懸念は、香港はこれからどうするのか、というものだ。

 実のところ香港の人々が苛立っていた理由の一つは、中国人や中国マネーの侵入でさまざまな不自由を感じていたことにあった。蓄積した不満が「逃亡犯条例」という火花で爆発したのだ。故に筆者は香港の活動家とテレビで同席したとき、「勝利の目標をどこに置くのか」と尋ねたのだ。

 香港の人々は自分たちの生活が大陸の中国人に圧迫されていると感じると同時に、香港の未来にも不安を感じている。

 香港の繁栄を支えてきた金融センターとしての地位や大陸ビジネスの入り口としての役割が、どんどん大陸に移り低下してゆく未来に対してだ。

 そうしたなか空港を占拠したりインフラを止めれば、それは経済的な「リスク」としてとらえられ、香港離れを加速させてしまうのは間違いない。

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