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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】震源の真上は揺れが小さくなる!? 「異常震域」起こす地下大深度の地震 (1/2ページ)

 7月末に三重県の南の沖で地震が起きた。だがこの地震でいちばん揺れたのは三陸地方で震度4。一方「地元」の三重県や愛知県では、人々がまったく揺れを感じなかった。気象庁が震源の場所を三陸沖と間違えて三重県東南沖と表示したのではないかという人さえあった。

 だが、三重県東南沖は正しい。マグニチュード(M)6・5の地震で、震源の深さは420キロだった。

 太平洋プレートは日本列島の東の沖にある日本海溝で日本列島を載せているプレートと衝突したあと、地球の中に潜り込む。そして、日本列島の地下を通って日本海を横断し、ユーラシア大陸の東岸にまで達している。深さ700キロにもなる。この間、あちこちで地震を起こす。今回の三重県沖で起きた地震も、これらの地震のひとつだ。

 ところで、地震の波は、プレートに沿っては強く、プレートの上、日本列島との間にある上部マントルでは弱くなる。上部マントルは同じ深さのプレートよりは温度が高いので柔らかく、それゆえ地震波の減衰が大きいのだ。それゆえ、プレートに沿って地震波が上がってきた三陸地方で揺れが大きくなる。宮城県では震度4にも達したし、太平洋プレートに近い都内でも震度3だったから、深夜の地震で飛び起きた人も多かったろう。逆に、三重県など、震源の真上では、距離のわりには地震の揺れが小さくなる。これが今回起きた現象なのである。専門的には「異常震域」という。

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