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【高橋洋一 日本の解き方】韓国と連携する国内の反原発派… 福島第1原発の処理水問題、日本は事実の国際的な説明を (2/2ページ)

 この問題について、処理水のトリチウム以外の放射性物質が基準値以下であれば、水で希釈して、海水に放出しても問題はない。実際、トリチウムの放出は世界でも行われているからであり、原子力規制委員会も認めている。

 もし処理水にトリチウム以外の放射性物質が基準値よりあれば基準値以下になるまで再除去を繰り返すだけだ。それまで、処理水は保管継続しかない。

 こうした単純な解決方法があるのだが、反原発派は、東電が嘘をついて放射性物質入りの処理水を海に流そうとしているとあおる。これに風評被害を恐れる人々が反応している。さらに、処理水タンクに限界がくるという話に、デブリ取り出し・廃炉の作業がさらに遅れるという話が付け加わる。

 韓国は、こうした動きに乗じて日本政府を攻めたいようだ。国内反原発派と韓国との協力・連携に近い動きだといえる。

 韓国は、日本から福島など8県の水産物を輸入禁止とした問題で、世界貿易機関(WTO)において日本が敗訴したことの「二匹目のドジョウ」を狙っているのだろう。

 福島第1原発の廃炉作業が困難であるのは事実だが、それと処理水問題は別だ。日本の環境への放出基準は世界保健機関(WHO)の規定に照らし合わせても汚染水ではなく、放射能汚染の危険性もない。

 また、日本は基準外の放出をしていないし、するつもりもない。日本に必要なことは、こうした事実を丁寧に、国際的に説明するだけだ。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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