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【高橋洋一 日本の解き方】GSOMIA破棄でも終わらない韓国の「愚行」 THAADや軍事演習見直し、在韓米軍撤退の実現へ動く (1/2ページ)

 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権が日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄を決めたことについて、国内の世論を意識したものとの指摘もある。次に韓国はどんな手を打ってくるのか。

 韓国の暴挙は安全保障に関するものなので、最もやってはいけないことだ。日米両国が批判するのは当然だといえる。GSOMIAの破棄は、北朝鮮が繰り返してきた主張であり、中国は賛成の意向を示している。これだけをみても、韓国の行為の愚かさがわかる。

 アジア地域の安全保障体制は、欧州における北大西洋条約機構(NATO)のような多国間の集団安全保障体制とは異なり、米国を軸とした2国間同盟を束ねた状態になっている。具体的には、日本と米国の日米安全保障条約、米国と韓国の米韓相互防衛条約、米国とフィリピンの米比相互防衛条約、米国と豪州の太平洋安全保障条約、台湾に対する防衛義務を定めた米国の台湾関係法などがある。

 こうした状況のことを、自転車の車輪などになぞらえて「ハブ・アンド・スポークス(Hub and Spokes)体制」と呼ぶ。米国が「要(かなめ)」となって中心の車軸の位置にあり、各国が米国と個別につながっているためだ。

 特に東アジアでは、北朝鮮問題への対応がさしあたりの最大の脅威であるが、日米、米韓のそれぞれの2国間安全保障協定に基づき、全ての情報を米国を介して行うのでは緊密な連携に支障が出かねない。そこで、「日米韓」の一体体制をとるために米国が後押しして、日韓GSOMIAを2016年に締結させた。これで、日韓間の情報共有ができることとなり、「日米韓」の協力体制ができた。

 今回、韓国が一方的に破棄を決定し、今後は安全保障で「日米韓」ではなく、マスコミは「日米、米韓」という言い方にしなければいけないだろう。

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