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【警戒せよ!生死を分ける地震の基礎知識】北海道胆振東部地震から1年 今も課題の「震度」情報 (1/2ページ)

 北海道胆振(いぶり)東部地震から来月の6日で1年。マグニチュード(M)は6・7、最大震度は7だった。北海道全域でブラックアウト(停電)が発生した。不意打ちで、いままでに地震が起きたことが知られていなかったところだった。

 震度7は2016年4月の2つの熊本地震以来2年半ぶりだった。震度7はこの地震以後はない。

 現地は過疎地だが、厚真(あつま)町では土砂崩れに巻き込まれた36人が死亡するなど、死者42人を出した。

 この地震で目立ったことは火山灰地の崩落だった。崩壊した面積は明治以降で日本最大だった。

 このあたりは西50キロにある支笏(しこつ)カルデラから4万年あまり前に出た火山灰が厚く降り積もった。それ以後の大きな地震はなかったので、火山灰が林に覆われていた山肌が、あちこちで崩れた。このため山すそにあった住宅約1万3000棟が損壊し、田畑も広く損害を受けた。

 この地震では50キロ以上も北にある札幌市でも震度6弱を記録して、家が傾くなどの液状化被害が出た。札幌南部も支笏カルデラから来た火山灰に広く覆われている。建築材料として重宝されていて多くのビルが造られた「札幌軟石」も火山灰が固まったものだ。

 日本には、九州南部のシラス台地など、昔の火山灰が厚く堆積しているところが多い。地震のときに、胆振東部地震のような被害が出る可能性が大きい。

 ところで、震度7は日本では最高の震度で、これ以上の震度はない。そのすぐ下は震度6強になる。その6強は、この5年来、上の地震3つの震源周辺と2017年6月の山形県沖に起きたM6・7の地震だけだった。

 ところが、山形県沖の本震と余震の震源分布を見ると、震源に最も近いのは山形・鶴岡市小岩川だ。だが震度の計測データは小岩川にはない。震源から遠い新潟・村上市には震度計があり、そこで震度6強だったから、小岩川では、もっと震度が大きかった可能性が大きい。

 地震から2カ月がたったいまでも、小岩川の集落ではブルーシートで覆われた家屋や墓地が目立つ。「危険家屋」などの表示のまま、住めなくなった家も多い。

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