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【新・カジノ情報局】カジノに呼び込む舞台装置(3) 1カ所1店のみ設置でいいのか? 「競争なし」は繁栄なし (1/2ページ)

 すでに報じられているとおり、横浜市がカジノ(IR=統合型リゾート)誘致に名乗りをあげた。横浜市はかねてからカジノに興味を示し、ラスベガスをはじめとした外資系カジノ会社からも横浜が隠れた本命とみられていた。

 林文子市長は元々カジノ推進派だが、横浜市民の間ではカジノ反対が大多数を占めるため、前回の市長選ではカジノ計画を白紙といって当選。それが今になって態度を変えたため反発を招いているが、横浜が手を挙げたことでカジノ誘致レースの出走馬がそろったことになる。

 そんなカジノの設置場所について、日本政府は当面3カ所でそれぞれ1業者という方針だが、実はそのやり方が望ましいとはかぎらない。理由は2つ。

 1つが「サービス向上」に関する点だ。1つの地域にカジノの選択肢が1つしかない場合、事業者間の競争がなく、サービスの向上があまり望めないからだ。もちろん、全く向上しないわけではないが、1つの事業者に自主的な向上を期待するだけの場合と、複数の業者間での競争による向上とでは、その中身に差が生まれる。

 もう1つが、設置エリアが全国に分散することで「相乗効果が失われる」ことだ。日本政府の方針どおり、異なる3地域(自治体)に分散されれば、お客さんはどのIRに行くか、3カ所のうちのどれか1カ所を選ばなくてはならなくなる。しかも1地域1事業者となれば、1回の訪問で楽しめるのは1つのIRだけ。旅行先としてニューヨークとパリは同時に行けないのと同じ理屈だ。

 カジノの世界はもっと合理的に考えるのが一般的で、一つのエリアに複数の選択肢があるのが通例だ。ラスベガスしかり、マカオしかり。カジノが複数あることでサービス競争が生まれる上、1回の訪問で多彩なカジノを楽しめるなど、お客さんにもメリットがある。

 カジノの街に選択肢が複数あること自体、お客さんを呼び込む「舞台装置」の役割を果たすというわけだ。

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