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北朝鮮からの越境犯罪に激怒か…中国側から「悪口」放送 (1/3ページ)

 「このコジキみたいな泥棒野郎どもめ!泥棒しに来るな!」 「また来やがったら手をぶった切ってやる!」

 これは、コソ泥に怒りをぶちまける市場の商人の罵詈雑言ではない。 中国の辺防部隊(国境警備隊)のスピーカーから、北朝鮮に向けて流れ出たものだ。

 北朝鮮の両江道(リャンガンド)金正淑(キムジョンスク)郡で最近、こんな罵りが大音響で響き渡った。国境を流れる鴨緑江の向かいは、中国吉林省の長白朝鮮族自治県だ。

 現地の情報筋によると、放送は8月18日に行われた。拡声器から急に、北朝鮮に向けて怒鳴り声た聞こえ始めたのだという。最初は中国語で、次いでご丁寧にも朝鮮語に訳して放送が行われたとのことだ。それも、スピーカーを積んだ車両が、金正淑郡から道庁所在地の恵山(ヘサン)の向かいに至るまで、走行しつつ3時間に渡って北朝鮮を罵り続けたという。

 これが、中国当局の指示に基づき行われたのか、現場の判断で行われたのか、今のところ確認されていない。

 中国の国境地帯に住む人々は、好むと好まざるとにかかわらず北朝鮮と向き合って暮らさざるを得なかった。それにより利益を得ることもあれば、著しい不利益をこうむることもあった。

 1990年代後半の大飢饉「苦難の行軍」のころから、中朝国境は密輸、脱北の最前線となった。飢えから逃れるために国境を越える人もいれば、出稼ぎに行く人もいた。

 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の情報筋は2016年4月、中国遼寧省丹東郊外の食堂が、国境を超えてやってくる朝鮮人民軍の兵士らの物乞いに悩まされていると報じている。

 (参考記事:脱北兵士の物乞いに悩まされる中国の住民たち

デイリーNKジャパン

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