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【高橋洋一 日本の解き方】厚労省の「ブラック」提言書、心許ない若手職員の改善策 国家公務員も労基法対象にすべき (1/2ページ)

 厚生労働省の若手職員が、労働環境の改善などを提言したことが話題になった。同省を含め省庁の働き方を抜本的に変える施策はあるのだろうか。

 提言書には、執筆者の氏名が書かれていないが、内容は厚労省のウェブサイトに出ている。

 これを読むと、厚労省の労働実態に驚く人が多いのではないか。職員の4割超にハラスメント被害があり、加害者が昇進するというのは、悪徳ブラック会社顔負けだ。

 霞が関の中央官庁はどこも似たり寄ったりの実態だが、なかでも厚労省の労働環境が劣悪なのは事実のようだ。

 それをどのように改善するかが問題だ。提言書の改善策を読むと、長々と書いてあるが、要約すれば、現場での細かな努力と定員増というものだ。はっきりいえば、これでは中央省庁の政策立案としては心許ない。

 筆者が提言書を読んだ感想を正直にいえば、「御用」労働組合が当局と手を組んで出した文書のように感じた。

 役所でよくある「御用」審議会が役所応援団になって公表する報告書のようなものという印象だ。

 中央省庁の大きな仕事は、改善策として法改正・制度改正して国の大きな方向性を示すことだ。提言書には、そうした記述がほとんどなく、現場の細かな努力ばかりが書かれており、法改正を伴う制度改正は書かれていない。そうした現場の努力を大臣に提言しても意味ない。

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