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【高橋洋一 日本の解き方】厚労省の「ブラック」提言書、心許ない若手職員の改善策 国家公務員も労基法対象にすべき (2/2ページ)

 以下に述べるような厚労省に痛い内容が言及されていないので、御用労働組合の文書と筆者には思えるのだ。

 労働環境をまともにするためには、まず国家公務員に対しても労働基準法を適用することだ。現状では、国家公務員は原則として労基法の適用除外になっている。民間であれば、労働基準監督署が入り是正するようなひどい労働環境も放置されている。

 このため、法改正・制度改正として重要なのは、現在労基法の適用除外とされている国家公務員を適用対象とすることだ。

 しかも、労基法の所管は厚労省であり、自らが行いうるもので、これこそ大臣に進言すべきものだ。

 働き方改革を提唱し、労基法により民間企業を指導している立場の厚労省自身が労基法の適用除外で「ブラック」とは、シャレにならない。ちなみに、地方公務員は原則として労基法の対象になっている。

 次に、厚労省が忙しいのはその通りだが、例えば待機児童問題など、同省が抱えている問題のいくつかは、本質的には地方政府の問題だ。中央省庁である厚労省はそれらの地方問題を抱えすぎて忙しくなっているという面もある。

 国会でそうした地方の問題について厚労省が質問を受けた場合、答弁作成のため実情を地方に問い合わせるのだが、これこそ無駄な作業だ。

 地方の問題は、国会でなく地方議会でやってもらいたいと答弁することを大臣に進言するのも一案だろう。

 地方の問題は、地方政府に任せて、厚労省は中央政府としての仕事に集中する必要がある。(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

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