記事詳細

【語り継ぎたい天皇の和歌】皇室と菊とのつながり (1/2ページ)

 第45代の聖武天皇は奈良時代の天皇です。

 地震や飢饉、天然痘などの疫病が蔓延していた時代に東大寺の大仏づくりや諸国に国分寺・国分尼寺を建立したことで知られています。幾度か、遷都も試み、災いの続いた状況を改善しようと努めた天皇でした。

 40年にわたって添い遂げた光明皇后は、疫病で苦しむ人々のために私財をなげうって、全国から薬草を取り寄せ、無料で治療を施したことでも知られます。名高い施薬院です。皇后は自ら治療も手伝っていたそうです。さらに、孤児や貧窮者を援(たす)けるための悲田院も設立しました。都に並木をつくる際、飢えに苦しむ人々に少しでも役に立てばと梨や桃の木を植えることを提案したかたでした。

 そんな皇后と共に、疫病の広がりをおさえ、国に平穏な日々が訪れることを願い続けた聖武天皇。『万葉集』に11首の御製(和歌)を残し、他の勅撰和歌集にも8首入集しています。万葉歌人として有名な山部赤人らとともに、吉野や難波、紀伊などに行幸をした記録も残ります。

関連ニュース