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金正恩氏の目を盗んで進む「北朝鮮風俗」の組織化 (2/3ページ)

 よそ者への警戒心が非常に強い北朝鮮で、民家に見知らぬ男が頻繁に出入りするとなると、あっという間に町中に知れ渡る。隣近所や人民班長(町内会長)から疑いの目で見られるようになると、タバコや食べ物を渡して丸め込む。

 旅館や個人宅以外でも、個人経営の食堂でも売春が行われている。個室を用意して、女性従業員に接待に当たらせる方式だ。

 (参考記事:北朝鮮のスーパー銭湯がラブホ化…権力者たちの「乱れた性」の実態

 金正恩党委員長はかねて、売春の撲滅を強く指示している。しかし上述のとおり、取り締まりは効果を上げていない。

 当局は、性売買の急速な広がりに危機感を覚え、「国を前に進める片側の車輪が腐っていくのを見過ごせない」として対策に乗り出した。保安署(警察署)は、保安員(警察官)に宿泊検閲(無断で他人を泊めていないかの検査)を行わせ、人民班長を通じて通報を奨励させている。おそらく「通報すれば報奨金を出す、見逃せば処罰する」というものだろう。

 また、者を突き止めて現場に踏み込んだり、工場労働者に夜間糾察隊を組織させ、パトロールに当たらせている。

 しかし、取り締まりの効果はあまり上がっていないという。保安員のほとんどが男性で、売春をさほど問題視していないので、積極的に取り締まろうとしないのだと情報筋は伝えた。

デイリーNKジャパン

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