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【大前研一 大前研一のニュース時評】健保連が「医療費抑制」に向けた政策提言 花粉症、風邪ですぐ病院へ…「軽症患者は市販薬を」に大賛成! (2/2ページ)

 高齢化を背景に医療費は増え続け、この30年で倍増している。2017年度の医療機関に支払われた医療費の総額は、前年度より1兆円増加の約42兆円。過去最高を更新している。そのうち調剤費は約7兆円。馬に食わせるほど薬をくれる病院もある。

 ビタミン剤を処方する医師もいれば、1回の診察で処方できる上限70枚の湿布をもらう患者もいる。どう考えても余ってしまう。

 こういったものは、すべて市販品で代用できる。これらを含め、すべて費用対効果を考えないと、健康保険は持たない。だから、これを見直すというのは私も大賛成だ。

 これに対し、日本医師会は「冗談ではない」と批判している。以前は医師会が反対するとニッチもサッチも行かなくなることが多かったが、現在ではそれほど強くない。

 国民皆保険というのは素晴らしい制度だが、すべての病気を保険の対象にするというところが、ヨソの国とは違う。例えばオーストラリアは、医師が「はい、これは薬局で買ってください。ウチは関係ありません」とはっきりしている。

 救急車についても、オーストラリアの場合、「救急車が早く来たおかげで助かった」ということを医師が証明してくれれば、その費用を払わなくて済むが、基本的には患者側が払うことになっている。呼んだ後、タクシー代よりも高い請求書がくる。だから、呼ぶ側も考えてしまう。

 日本では軽症なのにタクシー代わりに救急車を呼んで病院に行く人も結構多い。その辺も医療費が下がらない理由。国民皆保険に甘えているところがある。これを見直すのは当然だと思う。

 ■ビジネス・ブレークスルー(BBTch)の番組「大前研一ライブ」から抜粋。

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