記事詳細

京急踏切衝突、事故直前現場に京急社員2人 車両の構造や脱線防止ガードが被害抑制か

 横浜市の京急線の踏切で快特電車が大型トラックと衝突した事故で、京浜急行電鉄の社員2人が事故直前に現場に居合わせ、トラックの切り返し作業を手伝っていたことが分かった。神奈川県が詳しい状況を調べている。事故をめぐっては、車両や踏切の構造が被害を最小限にとどめたとの見方もある。

 京急は7日未明、事故車両を現場から撤去。線路の安全確認などを進め、全線運行再開を目指している。

 事故直前に現場にいた社員2人は踏切近くの「神奈川新町乗務区」に勤務する運転士(44)と車掌(24)。死亡したトラック運転の本橋道雄運転手(67)から左折のための後方確認を依頼されて手伝った後、左折をあきらめたと伝えられた。

 トラックは右折しようと4分近くにわたって何度も切り返した末、遮断機をくぐり抜けるように踏切に進入。2人のうち運転士が踏切の非常ボタンを押した。

 事故現場は通常、時速120キロで走行する区間で、電車の男性運転士(28)がブレーキをかけたが間に合わなかった。トラックは先頭車両にぶつかられた弾みで激しく回転、本橋運転手は車外に投げ出された。

 トラックが立ち往生した踏切の手前には「障害物検知装置」が3カ所ある。最も手前の信号は、踏切の600メートル前で目視できる。京急の担当者は「信号は相当インパクトがある。見落としは考えづらい」と首をかしげる。運転士も、信号に気付き、ブレーキをかけたと説明しているという。

 前寄りの3両が脱線したが横転は免れた。京急の車両は先頭と最後尾の両端は重さが33・5トンで中間よりも重く、約600キロのモーターを搭載。車体を安定させ、脱線を防ぐ狙いもある。

 また、自動車の通行が可能な全ての踏切に「脱線防止ガード」を設置しており、金沢工業大の永瀬和彦客員教授は「脱線を最小限にとどめたのではないか」と話す。

関連ニュース