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【ケント・ギルバート ニッポンの新常識】止まらない香港デモ 「世界の目」恐れ中国窮地…日本の姿勢次第で習近平主席は“裸の王様”に (1/2ページ)

 香港の大規模デモが収まらない。香港政府のトップ、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は4日、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の正式撤回を表明したが、あまりにも遅すぎる対応に、民主派団体は五大要求を掲げて「闘争を続ける」と表明している。

 五大要求とは、「改正案撤回」に加えて、「普通選挙実施」「逮捕されたデモ参加者の釈放」「警察の『暴力』に関する独立調査委員会の設置」「デモを『暴動』とした定義の撤回」だ。

 習近平国家主席率いる中国にとって最悪の結果は、香港でのデモ隊制圧が、世界から人権侵害と批判されるチベットやウイグルでの「弾圧」のようになることだ。「第2の天安門事件」が現実となれば、香港だけでなく、台湾でも、独立への機運が高まるだろう。

 香港警察の武力制圧は、まさに「中国の焦り」そのものといえる。

 かつて「雨傘運動」をリードした学生団体の元幹部、周庭(アグネス・チョウ)氏が先日、《この3ヶ月間、8人が自殺》《3人が警察の暴力によって失明》《2人がナイフを持つ親北京派に攻撃され、重傷》《1000人以上逮捕》とツイッターに記していたが、とても看過できない。

 ロイター通信は、林鄭氏が8月下旬に財界人の非公開会合で「辞任」を示唆した音声を報じた。林鄭氏の辞任では譲歩にはならない。もはや、すべてでなくとも五大要求を認めるしか、中国に選択肢は残されていない。

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