記事詳細

暗闇に浮かぶ「公園遊具」は芸術だ! 写真家・木藤富士夫氏が撮り続ける“珠玉の1枚” (1/2ページ)

 鬼、タコ、ロボット、そしてパンダ…。暗闇から浮かび上がるのは滑り台など懐かしい公園の遊具。写真家、木藤富士夫氏(43)が制作に取り組むフォト作品シリーズ「公園遊具」が静かな人気だ。全国各地をめぐっては撮影を重ね、取りつかれたようにシャッターを押す。熱の入る制作過程と、それを介して完成する珠玉の1枚に心を奪われるファンは多い。

 ■大変な夜間撮影

 昼間は子供たちが走り回る公園が、闇と静けさに包まれると遊具たちは光を放ち始めて…。そんな雰囲気を持った独特の写真群だ。

 普通にパシャッと撮ってもこうはいかない。実は、光量の小さいフラッシュを使って、少しずつ光を当てながら何枚もシャッターを切り、最終的に何百枚も合成して画像を作り上げる。遊具の造形美が際立つように光を当てていく作業は、絵を描くようなものだという。

 大きな遊具だと撮影に2時間はかかる。最長では6時間に及んだこともあったそうだ。失敗したら一部だけ撮り直すわけにもいかず、最初からやり直し。なかなかうまくいかず、4回も撮影した作品もある。

 「輪郭を強調したり、立体感を出したりとか、多分、自分しかわからないレベルで納得できなかったりする。でも芸術品なので、芸術品としてちゃんと撮りたいんですよ」(木藤氏)

 撮影は夜なので、不審者と間違われないように気を使う。明るいうちに公園に行って、近所で町会や自治会の人などを探し、かくかくしかじかと説明してから撮影したりもするそうだ。おそろしく手間がかかっている。

関連ニュース