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【zak女の雄叫び】《zak女の雄叫び お題は「良かったこと」》次男の「ふくみみ」 (1/2ページ)

 7歳の次男には、生まれたときから左耳に「副耳(ふくじ)」がある。耳の穴近くに、ポチッとイボ状の突起がある。

 出産後、初めて次男を抱いたとき(左耳の形が、ちょっと違うなぁ)とは思ったけれど、命にかかわることではない。元気なことが、ひたすら有り難く、耳の形なんて、どうでもよかった。

 本人が気にし始めたのは3歳のころだ。保育園の洗面所の鏡で、他の子の耳にはないものが自分に付いていることに気がついた。

 「これは『ふくみみ』。ママのおなかの中にいるときに、神様がくれたラッキーの印だよ」

 私はそう説明した。次男は分かったような、分からないような顔をして、それ以上、聞いてはこなかった。

 ところが、先日、小学生になった次男が久しぶりに副耳についてたずねてきたときには、ずいぶん悲しそうな顔をしていた。

 「大人になったら、取れてなくなるの?」

 クラスメートに触られたという。きっと、からかわれたのだろう。子供同士の社会で、もまれていることが伺えた。

 小さな胸を痛めているかもしれないけれど、耳の突起は次男に貴重な体験をさせてくれたと私は思う。